色彩雫『月夜』│夜を綴る色

インク

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選んだ理由─夜を綴りたくて

夜を綴るための色を探していました。

真っ黒ではなく、けれど軽すぎない色。

色彩雫『月夜』は、薄く伸ばすと澄んだ青に、重ねると群青に近い深みのある青へと変わります。

さらにインクが溜まった部分にはわずかな赤みがのぞき、静かな夜の底に熱が潜んでいるようにも見えました。

今回はパイロットの万年筆「kakuno 細字」と、ガラスペン「まつぼっくり クリスタル」で試しています。

万年筆ではやや締まった濃い発色になり、落ち着いたブルーブラックに。
一方、ガラスペンではインクがたっぷり乗る分濃淡がよりはっきりと現れ、青の揺らぎと赤みの縁取りが際立ちました。

同じインクでも、筆記具によって夜の表情が変わる。
ただのブルーブラックではなく、濃淡の間にちゃんと物語がある色です。

実際に書いてみて

第一印象は「思っていたより青い」でした。

書いた直後は深く黒に近い印象ですが、乾いていくにつれて澄んだ青が顔を出し、深みのある落ち着いたブルーブラックへと変化します。

万年筆では線が引き締まり、普段使いしやすい印象。
今回使用したノートでは滲みは目立たず、裏抜けもほとんどありませんでした。
乾きも比較的早く、数十秒ほどで触れても問題ない程度です。

一方、ガラスペンではインクが多く乗るため、濃淡がよりはっきりと現れます。
濃い部分の縁に、ほんのり赤みが滲む瞬間があり、その表情はまるで、夜の縁が熱を帯びるようでした。

実用性は高いのに、ふと光にかざすと青の揺らぎが見える。
静かなだけでは終わらない、奥行きのある色です。

使った紙について

今回、トモエリバー(左)とMDノート(右)を並べて比較してみました。
使用した筆記具は万年筆とガラスペンです。
また、インクの色がわかりやすいように、筆で広げてもみました。

まず目に入るのは青の深みの違い。

トモエリバーではゆっくりインクが乾くため、濃淡が大きく出ます。
濃い部分の縁にはレッドフラッシュの赤みがはっきりと現れ、夜の奥行きを感じさせます。
特にガラスペンではその差が顕著で、夜空のグラデーションのよう。

一方、MDノートはややマットで落ち着いた印象。
青は均一にまとまり、レッドフラッシュは控えめ。
ドラマ性は少ないものの、文字としての読みやすさは高く、日常使いに向いていると感じました。

同じインクでも紙が変わるとここまで表情が違う。
月夜は「見る紙」を選ぶインクだと思います。

まとめ│静かな夜を連れてくる青

色彩雫『月夜』は声を張らないインクです。
けれど書き終えた後にじわりと余韻が残ります。

トモエリバーでは濃淡がゆっくりと広がり、縁に浮かぶ赤みが夜の深さをそっと強調してくれます。
光にかざすと、青の中にもう一色の気配が見えるのです。

MDノートでは表情は穏やかになり、落ち着いたブルーとして整います。
主張しすぎず、長文でも読みやすい。
日記や手帳、仕事のメモでも自然に馴染む色です。

派手さはありません。
けれど、黒だけでは少し重くなってしまう日に、ただの青では物足りない夜に、この色はちょうどいい。

『月夜』は、夜の空気を一滴だけ連れてきてくれるインクだと思います。

私は、落ち着いて推しへの想いを綴る夜に、この青を選ぶのだと思います。

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